(2015年10月17日現在)
1.ベース部製作
・ベース部穴あけ
はじめに白い乾燥椎茸入れのフタに、ケーブル用の穴と、排気/音響用の穴をあけます。ケーブル用の穴は幅20mm程度で四隅にドリルで穴をあけて、ニッパーでカットしてください。排気/音響用の丸い穴はドリルで開けますが、最初から大きな直径のドリルで穴をあけようとするとうまくいきません。3段階くらいで直径の大きいドリルに交換しながら穴をすこしずつ大きくして、最後にドリルの刃のセットの最大直径の6.5mm程度の穴をあけてください。
穴開け用のテンプレートをサイトの「ダウンロード」からダウンロードして印刷して切り抜いて使用してください。
テンプレートに沿って、穴をあける中心をマーキングします。
ケーブル用の穴もマーキングします。
ケーブル用の穴の周囲をドリルで穴あけします。
最後にヤスリで仕上げます。
排気/音響用の穴は最初は小さい直径のドリルで穴あけします。
3段階くらいでドリルの直径を変えて穴を大きくしていき完成です。
・ユニバーサルプレートのカット
ユニバーサルプレートを横長に1/2にカットします。プレートの端に半分を示す小さい○印があります。この○印に沿ってニッパーで穴同士をカットしていきます、裏面からも同様にカットするときれいにできます。プレートをカットするときに破片が飛び散らないように十分注意してください。
カットした1枚をさらに1/4にカットします。やはりプレートの端に半分を示す「○」の目印があります。
さらにもう一枚は、半分より、穴を1個分ずらしてカットします。
・コンテナ組み立て
カットした3枚の大きなプレートを使って、マグボット内部にRaspberry PiやArduinoを設置し、ケーブルやスピーカーなどを格納できるコンテナを製作します。同じ大きさの2枚はコンテナの側面用プレート、一番長いのがベース部用プレートです。
またユニバーサルプレートに付属する2本のアングル材をランナーから切り離します。
10mmネジ用のプレートにアングル材を10mmネジとフランジナットで取り付けます。取り付け位置、方向は写真のようになるように注意してください。
下の写真のように切断面の向きとアングルの向きに気をつけてください。アングルは穴が広い方が垂直になります。
・ベース部にコンテナ取り付け
コンテナをベース部の取り付ける前に、ベース部にに取り付けのための穴を先にあけます。ベース部に一番長いプレートを乗せて、ベース部用プレートの穴にあわせて取り付け用の3mmの穴をあけます。ベース部の中心に穴をあけて、中心に来るように40mm程度のねじか、ドライバーを串刺しにして中心部に固定して動かないようにしてから、中心の穴から対角線上の3つ目に穴を2カ所あけます。ひとつ穴をあけたら、その場ですぐに10mmmネジで仮止めしてから2つ目の穴をあけてねじを仮止めしてください。2カ所の穴があいたら10mmmネジを外してベース部用プレートを一度取り外し、先に組み立てたアングル材のついた側面用プレートを10mmmネジとフランジナットで取り付けコンテナを完成させてください。
ネジを2カ所しか締めないのは製作時間短縮のためなので、強度をより保つために、正方形状にベース部の四隅にネジ止めしてもかまいません。
ベース部用、側面用プレートを組み立てる時に、カットされていない面が正面から見て右側にすべてくるように組み立ててください。そうするときれいに見えます。
コンテナが完成したら、再度、ベース部用プレートに白いベース部をねじで確実に止めてください。
これでベース部の完成です。
先にベース部にプレートを取り付けてしまうと、あとでコンテナの側面用プレートを取り付けにくくなります。
プレートは、ベース部の配線用の穴と並行になるように置いて、中心部を40mmネジで仮止めしてください。
中心から対角線上の3個目の穴に3mmのドリルで直接穴を開けてください。
空けた穴にネジを差し込みます。ナットは締めません。
そして対角線上の2つ目の穴もドリルで開けてネジを埋め込みます。
ここでネジをすべて外してベース部からプレートをいったん外します。
外したプレートと前に作った側面プレートをネジ止めしてコンテナを完成させます。
コンテナをベース部に乗せてネジ止めします。
ベース部をひっくり返すと、このようにフランジナットで止めています。
完成です。
2.胴体部製作
・胴体上部の中心部の穴あけ
乾燥椎茸ケースの底面の中心にサーボを取り付ける穴を開けます。直径7.5mmになるまであけます。乾燥椎茸入れはポリプロピレンでできていて、穴をあけるときに非常に割れやすく、破片が飛んだりするのでで十分注意してください。
底部の中心をキリで穴を開けて、細いドリルから少しずつ径を大きくして穴を広げてください。市販されているドリル刃のセットの最大直径はは6.5mmくらいが上限なのでその先は、リーマーで広げるか、直径7.5mmのドリル刃で広げてください。
サーボのホーンを穴に差し込んで、ホーンがなめらかに回転できるようであれば完成です。
この中心の穴がずれると、マグボットの頭部の回転に支障をきたしますので、十分注意して穴あけしてください。
まず錐で中心の穴を空けます。
錐で空けた穴をドリルで広げていきます。
更にリーマーで穴を広げていきます。ある程度大きくしたらサーボモータを当ててみて大きい方の円がはまる程度の大きさにすること。
ある程度広げたら、今度は小さい円の部分の切れ込みを入れます。写真のようにまずマーカーでおおよその範囲を決めた後、先ほど空けた穴からニッパーで切っていきます。
下図のようにサーボの上面がしっかり上まで出れば完成です。
・ケーブル用の穴作成
Arduinoと顔のサーボモータを繋げるコードを通すための穴を上部に空けていきます。4cm程度の横幅の穴で、穴の位置は小さい円を空けた方と同じ方向の窪みの部分です。下図を参考にマーキングしてください。
マークに沿っていくつかの穴を錐で空けていきます。まず4隅の穴を空けて大まかなサイズを決めます。
間を埋めるようにいくつか穴を追加していきます。間隔はニッパーで繋げていける程度にしてください。
ある程度空けたらニッパーで穴同士を繋げていきます。
繋げたものがこちら。
まだ切り口が荒いので、ケーブルを通した時負担にならないようヤスリで滑らかにしていきます。
滑らかにしたものがこちら。これで本体の加工は完了です。
・サーボ用ユニバーサルプレート加工
次に、サーボを本体に取り付ける用のユニバーサルプレートを作成します。4分割したユニバーサルプレートの残った部分を再利用します。残っていたユニバーサルプレートを下図の赤線に沿って切ってください。
このうち上の二つは顔のサーボ、下の二つは首のサーボに使います。
切ったユニバーサルプレートを更にカットしていきます。下図を参考に赤い線に沿って切断してください。
中抜きになっている部分は赤線をニッパーで切った後、ニッパーでえぐるようにすると取りやすいです。
下図が加工したものになります。
このままではサーボモータがはまらないので中抜き部分をヤスリで加工していきます。
サーボモータが中を通れる程度に削ること。
続いて、サーボモータと合体させる際に出ているケーブルが干渉しないように通れる穴を作成します。下図の赤い部分をニッパーで切り落とします。
・首用サーボモータの組み立て
先ほど加工したユニバーサルプレートと首用サーボモータを合体していきます。まず、先ほどケーブルが通れるように加工した方の首用ユニバーサルプレートを本体に取り付けていきます。ケーブルを穴に通して通過させ、肩の部分までユニバーサルプレートを押し進めます。
もう一つの首用ユニバーサルプレートは上から被せます。
・首用サーボの取り付け
組み立てた首用サーボを取り付けていきます。サーボを乾燥椎茸入れに空けた穴へ中から当てて、テープで固定します。
ひっくり返して、サーボを固定するねじの穴を空けていきます。サーボはねじ二本で固定します。下図を参考に穴を空ける位置をマークしてください。
マークした穴を錐で空けてからドリルで広げていきます。ねじが通れるようドリル直径が3mmのドリルを使用します。
空けた穴にねじを通してからフランジナットで固定。ズレによる誤差を防ぐためもう一つの穴はねじをつけたままで穴を空けること。
二点のねじでがっちりと固定します。
・円盤の作成
首の動きと頭に載せるマグカップとの動きを連動させる円盤を作成します。使用するのは0.3mmのプラ板です。
サイトの「ダウンロード」から円盤のテンプレートをダウンロードし、印刷してプラ板にテープで貼付けます。
外周を先に切ってしまうとプラ板にテンプレートを固定するのが困難になるため、まず下の半円部→中央の穴 →外周の順でカットしていきます。
半円部はカッターで切断、上下の小さい穴は錐で空けます。中央の穴は錐で穴を空けた後リーマーで広げていきます。
外周を切断するのは最後の最後です。
・金属プレートの加工
サーボモータのホーン部に使用する金属プレートを加工していきます。金属プレートは正方形を10個連結したような形になっています。切れ目の部分をペンチで何度か折り曲げると簡単に切断できるようになっています。
まずは首のホーン用の金属プレートを作成します。正方形が3、3、1の組み合わせになるように切断してください。正方形1つのものは使用しません。
次に、正方形3つのプレート2つを長さが2:1の配分になるよう L字型に曲げてください。
下図のようになれば完成です。あとで首のサーボモータのホーンを組み立てる時に使用します。
続けて、顔のホーン用の金属プレートを作成します。金属プレートを7:3の割合で切断してください。正方形3つのものは使用しません。
正方形7つ分の長さの金属プレートを真ん中で折り曲げます。切れ目はありませんが力を入れれば曲げることができます。
下図のようになれば顔用の金属プレートは完成です。
・ホーンの組み立て
サーボモータの動きを伝えるホーンを作成していきます。首のホーンは長いI字型のもの、顔のホーンは短いI字型のものを使用します。
まずは首のホーンから作成します。本体に取り付けたサーボモータにホーンを仮付けし、折っていない正方形3つ分の金属プレートを写真のように取り付けます。
正方形の中央の穴がホーンと金属プレート、円盤を固定するねじを通す穴になるのでマーキングしてねじを通す穴を空けます。
ホーンをサーボから取り外し、錐でマーキングした部分に穴を空けていきます。ユニバーサルプレート付属の黒い3mmのねじが通るサイズにまで広げること。
穴を空けたものがこちら。
次にホーンと円盤を組み立てていきます。
円盤の中心の大きな穴にホーンの出っ張っている方を合わせます。
裏からねじを通してホーンと円盤を合体させます。
前に加工しておいた首用の金属プレート3枚と合体させます。
次に顔のホーンを組み立てます。
首のホーンと同じくサーボモータにホーンを仮付けし、顔用に加工した金属プレートを下図のように留めます。
同様に上から覗き込み、穴の位置に印をつけます。
印をつけた部分に錐で穴を空けていきます。3mmのねじが通るように調整してください。
空けた穴にねじを通し、金属プレートと合体させます。写真のようにサーボモータに干渉しないようにねじは裏側から通すこと。
完成したものがこちら。組み立てる時に邪魔になるのでしっかりと付くのが確認できたらホーンは外しておくこと。
・顔用サーボモータ組み立て
ホーンが完成したところで顔用のサーボモータを組み立てていきます。
まずはサーボモータと顔用ユニバーサルプレートを合体させていきます。下図のように小さい顔用ユニバーサルプレートを通し、サーボモータの肩の部分まで引き上げます。ケーブルが痛まないように加工した穴にケーブルを通すこと。
先ほど通したユニバーサルプレートとサーボモータの部分を挟み込むようにもう1つのユニバーサルプレートを下図のように取り付けていきます。
・可動部の組み立て
いよいよ可動部を組み上げていきます。まずは首のホーンをサーボモータに取り付けます。
中央の穴からホーンとサーボモータを固定するねじを通します。
次にL字上のプレートに顔用のユニバーサルプレートを取り付けていきます。ねじを通す位置は下図を参考にしてください。前後の向きを間違えないように。本体部に付いた穴が後ろ側になるので、その反対の前側にサーボモータのケーブルが来るように取り付けます。
続けて顔用のユニバーサル二枚を固定するねじを通します。長めのネジ4本で固定します。穴の位置は下図を参考にしてください。
背面はこのようになります 。
次に顔用のホーンを固定していきます。仮止めと同じように取り付け、ホーンとサーボモータを固定するネジを付けます。これで可動部の組み立てが完了です。
3:頭部作成
・ブレッドボードへの配線
顔にあたるブレッドボードに配線していきます。ブレッドボードは半田付けをすることなく回路を組むことができる板で、コードを差し込むことで回路を組むことができます。縦に連なった5個セットの穴は電気的に繋がっています。
回路を組むのに使用するパーツは10mm白色LED2つ、自己点滅LED3つ、330Ωの抵抗が5つです。
ブレッドボード上でパーツを繋いでいくのにはジャンプワイヤを使用します。コの字状の金属線のパーツで、針金を加工する手間をかけずに配線することができます。色毎に長さが異なっているので適しているものを使用します。
配線は下図に従って行っていきます。
まずは目のLEDの取り付けから行います。上図に従って穴にLEDをはめます。
そのままでは前に飛び出しすぎるので、横に押し倒すようにして線を曲げていきます。
もう一度折り込むように曲げていきます。
前に出過ぎず、ブレッドボードに密着するようにくるりとLEDを前に向かせます。
下図のようになれば完成です。
もう片方も同様にして取り付けたものがこちら。
次に抵抗と自己点滅LEDを取り付けていくのですが、そのままだと脚の部分が長過ぎますのでカットします。まずは抵抗の脚をリードベンダーで曲げていきます。リードベンダーは抵抗を所定の穴に添えて折るだけで一定の長さで抵抗の脚を折ることができます。
抵抗を添えます。
リードベンダー本体に密着させるようにして脚を曲げます。
所定の長さで脚を折ることができます。
続けて抵抗の脚を処理していきます。曲がり角の部分から1cm程度の部分をニッパーでカットしていきます。
一旦ブレッドボードにはめてみて長さを調整すること。抵抗本体がブレッドボードに設置しつつはめた時に手応えがあるのがベストです。
自己点滅LEDは脚を折る必要はありませんが、脚の付け根から1cm程度の長さの部分で切り落として使用してください。+−が分からなくなることがままありますので注意すること。
自己点滅LEDにはキャップを被せてください。
配線が完了すると下図のようになります。
配線が完了したらブレッドボードを本体に取り付けていきます。ブレッドボードの裏面はシールになっていますが、それだと支える力が足りないのでネジ止めにします。写真を参考に穴を空け、ネジで固定してください。中央の穴から左右に2個ずれた部分の間に穴を空けるとちょうど良いです。
裏面から見た図。
4:胴体、マイコン、周辺機器の取り付け
ブレッドボードとサーボモータ、Arduinoの配線を行っていきます。まずはArduinoの取り付けを行います。コンテナにArduinoを取り付ける際には10mmのネジを使用します。
配線に使用するのは端が金属線になっているケーブルを組み合わせて使用します。端子はオスとメスの2種類があり、一つでは線の長さが足りないため組み合わせて継ぎ足すようにして配線していきます。
下図がオス・オスのケーブル。両端が金属線になっていてブレッドボードや端子に差し込めるようになっています。
こちらはメス・メスのケーブル。両端子には穴が空いていてオスのケーブルの端子を差し込めるようになっています。
オス2本、メス1本で繋げると下図のようになります。
早速配線を行っていきます。下図に従って配線してください。
赤:サーボモータの電源
黒:グラウンド
オレンジ:サーボモータの信号線
紫・水色・灰色:LEDの電源
配線が完了すると下図のようになります。コードがバラバラになりやすいので結束バンドなどで纏めておくと後で本体に格納しやすくなります。
Arduinoの設置が完了したらraspberry piの設置を行います。
(aspberry Pi2 Model B 及びRaspberry Pi Model B+)
Arduinoとは反対側にRaspberry Piを設置します。Raspberry Piは、OSを書き込んだmicro SDカードを挿し込んでからコンテナの側面にRaspberry Piの4つの取り付け用の穴のうち、上部2箇所をM315mmのネジで取り付けます。穴はM3のネジを通すには、少し細いので、ヤスリやテーパリーマで穴を広げてから取り付けてください。
Raspberry Piはコンテナの中心より左側に設置してください。右側には、オーディオジャックや、USB電源のケーブルが来ます。
次にRaspberry Pi2 Model B 及びRaspberry Pi Model B+の配線を示していきます。下図のように接続してください。
イヤホンジャック延長ケーブルとLANケーブルの装着、スピーカーの設置、電源の接続を行うことで起動できます。
以上でハードの制作は終了です。お疲れさまでした。